保育士も子どもも実はストレスを抱えている
保育士の先生たちは、毎日楽しくも、忙しく、たくさんのことをこなしながら保育と向き合っています。 あたりまえですが、保育の時間は気を張り、すべての園児たちを注意して見守り、成長を促すための様々なカリキュラムもこなします。
保育記録などをつける、個別の家庭へおてがみを書く、ということも重要な仕事の一つです。 「保育としてのカリキュラムをこなす」と言うだけでなく、園の中では「普通に生活がある」わけですが、この中でも先生たちは保育士たちは子供たちに注意をしたり、様々なことを促したりします。
子どもたちも子どもたちで、とにかく遊びに夢中になり、たくさんのことを学んでいく中で、その遊びに集中できなかったり、 遊びとは直接関係ないものの、園内での移動等の際にちょっとしたことに気を取られたり、、と知らないうちに問題などに向き合っている、そんな風景が見られることがあります。
例えば、手洗いと食事スペースがはなれすぎたり、他の生活の場をまたぐような配置になっている状況…ここでどのようなことが起こっているでしょうか? 食事の時間になると、保育士が「さぁみんな、手を洗いに行こう!」とうながし、子どもたちは手洗いへ向かいます。
その手洗い場から食事スペースへ戻ろうとするときに、「手洗いと食事スペースが離れている」という環境があったとき、このことから一体なにが起きるでしょうか?
部屋の中に扉があることのメリット
手洗い場と食事スペースが離れていると、その中間にある別のものに注意がいってしまう子どもがいる場合などは、結果食事スペースへの集合が遅れてしまう、という事態につながることがあります。
すんなりと移動せずに、途中で遊び始めてしまった子がいた場合など、保育士は「食事だから動こうね」と促すことに手を取られることになります。 途中でぶつかって喧嘩が始まったりでもしたら、その仲裁に保育士は追われることになります。
子どもが動きやすくない環境である、ということは、保育士は「個別対応に手を取られる」ということにつながります。
多くの保育士の先生と接する中で「この導線が悪いなどと言うことに気がつくこともなかった」と言う話をよく聞きます。
よく言えば、それは、与えられている環境に対して何の不満も持っていない(ストレスだとも気づいていない)ということですが、気づかないということは”もっとよくできる”と言うことも”想像できていない”ということです。 これがスムーズな導線があることで、結果はおのずと違ってくることが容易に想像できるでしょう。 「導線」を考えられていることとそうでない環境では、スムーズで無駄のない「動線」の生まれ方は大きくことなります。
もしかすると、保育士と子どもにとっていつもの生活スペースからも、意識するもしないにもかかわらず「知らぬ間に受けているストレス」があるかもしれません。
意図した導線が子どもたちが”意識せず”に動く動線を生む
設計の段階から考えられた導線は、それを利用する人が「どうやって動けばよいか、を考えさせない」という効果を発揮します。
実際の毎日の生活の動きをしっかりと想定して、場を作り、動きを制御することで、子どもたちは次どのように動けば良いのかというものが、保育士の説明や注意なしに把握することが可能になるのです。
どうやって動けばいいかわからないという状況は、やはり保育士の手を煩わせ、子どもたちにも見えないストレスを与えることにつながっているといえるでしょう。
では、その動きの道筋をつけるために、パーティションなどで余計なものが見えなくしたり、本来遊びの場である部屋に棚としても使える障害物を設置して誘導するなど、解決する方法がないわけではありません。
しかし、その家具なども、後から動線をコントロールしようとした結果利用するもの。空間を専有し、狭くしてしまうことにもつながりかねません。
後からではなく、最初から導線設計する
保育園の生活スペースにおける「導線の検討」は、建物が出来上がってからするのではなく、設計段階からされているのが理想”です。 この設計段階から、いかに保育の現場というものを理解し、あらゆる事態を想定できているかはとても重要な視点となります。
これには経験則に基づき「導線を設計」して、理想の「動線」を実現できるかどうか、を理解して図面におとしたり、空間をイメージする力が必要になり、これは超ベテランの保育士でもなかなか難しいことであると考えられます。
「ココチ・ヨク」は、そんな超ベテラン保育士が想定するような動きについて、数多くの家具や保育スペースを造作することで実現してきたノウハウを出し惜しみなくつぎ込み、保育士のストレス、また子どもたちのストレスを低減することで、園が考える「理想の保育の実現」をサポートしたいと考えています。
安全はもちろん、保育のことを考えたスマートな空間作りを検討するのであれば、ぜひ1度、まずはお気軽にお問い合わせください。
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